少年亜武(あぶ)

少年亜武(あぶ)8

新幹線「かがやき」は
ゆっくりホームに入ると
徐々にスピードを落とした。
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完全に停車すると
ドアが開き
亜武と父・輝(てる)は
下車した。
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12両編成の車両は
数人しかいない乗客を
呑み込むと、
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ドアを締め
ゆっくり発進した。
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心の中で
「バイバイ、かがやき」
と声をかけた亜武は
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父に促されるままに
下りエスカレーターに
乗った。
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父・輝は
母・柊菜(ひいな)の携帯に
電話をかけた。
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「いま長野駅に着いた。
どこ?」
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「地下駐車場に停めている」
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「わかった。じゃ、行くわ」
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亜武は父・輝と
地下駐車場に向かった。
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エスカレーターで地下に行くと
母・柊菜の車がすぐ見えた。
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いつもはそこそこ駐車している車があるのだが、
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コロナの影響なのか
見た感じでは10台も
駐車していなかった。
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父・輝が運転席に乗り込み
亜武は助手席に乗り込んだ。
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母・柊菜は後部座席に
既に座っていた。
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母、柊菜に尋ねると
姉・希花(のどか)は
家で学校の宿題を
しているそうだ。
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自宅のある松本市まで
だいたい1時間で着ける。
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父は長野ICから
上信越自動車道に入り
松本ICを目指して
車を走らせた。
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車内で亜武は
母・柊菜に北陸新幹線、
特急しおさい、銚子電鉄、
犬吠埼などについて話した。
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父・輝と母・柊菜が
車内で話していた内容は
主にコロナについてだった。
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コロナはただの風邪で
政治、経済、芸能界などを
支配している
イルミナティ・李家が
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ウソのコロナパンデミックを
作り出し、
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土地の強奪と会社の乗っ取りを
計画し実行していると
話していた。
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テレビや新聞などで
連日、コロナについて
報道されているが
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ほとんどがウソで
庶民は虚構を
見せられているそうだ。
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「虚構ってなんだ?」
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タブレットで検索すると
「実際にはない、
作り上げたこと。
作り事を仕組むこと。
フィクション。」
と書かれていた。
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つまり作り話しということだ。
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父・輝が松本ICを降りた。
家まであと少しの所まで来た。