少年亜武(あぶ)

少年亜武(あぶ)2

首からぶら下げている
携帯で時間を確認すると
午前11時32分だった。
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「電車は何時に来るのだろう」
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ホームにあった時刻表で
確認すると
次の電車は
午前11時47分だった。
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47-32=15
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「あと15分もある」
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亜武は目の前に広がる畑と
ポツポツある家を見ながら
「田舎だなぁ」と
心で思いながら
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父・輝(てる)が
言っていたことを
思い出していた。
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「北太平洋の西側にある
海底山脈の名前が天皇海山列。
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1954年、アメリカの海洋学者
ロバート・シンクレア
・ディーツが
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海底にある山の一つ一つに
古代の天皇の名前を付けた。
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全長が約2,500㌔あり、
神武、仁徳、推古、天智、桓武などの名前が付いている。
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何かよくわからないけど
不思議だなぁと思った。
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そんなことを考えていたら
電車がやって来た。
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来たときに乗った電車も
ボロかったけど
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いまホームに入ってきた電車も
同じくボロかった。
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ドアが開いたので
乗り込むと
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おばあちゃんが3人と
女子高生らしい
女の子が1人、
計4人しか乗っていなかった。

電車は2両編成で
もうひとつの車両も
同じようだった。
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犬吠駅から銚子駅までは
8個の駅があり
所要時間は16分。
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のどかな風景を見ながら
亜武(あぶ)は
ムー大陸に想いを馳せていた。
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父・輝が言っていた。
「アメリカの原住民である
ホピ族の伝承(ホピの予言)
によると
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ぼくたちが住んでいる社会は
第4の文明で
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前の第3の文明が
アトランティスとムー文明で
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瞬間移動するような
いま以上に進化した飛行物体
があり
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両文明の紛争が大戦争へと
エスカレートしたため、
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怒った神様が
大洪水によって
両大陸を海底に沈めた。
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巨大な箱舟に乗り込んだ
ごく一部の人間だけが
助かったそうです。
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そういえば
「RAPT」ブログにも
ムー大陸、アトランティス大陸が沈んだとき
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生き残った人たちが
ロシアのバイカル湖付近と
カスピ海付近に集まり、
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そこから
世界へ散っていった
と書かれていた。
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そんな空想ではない
史実を考えていると
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「次は終点・銚子駅。
お忘れ物のないように
お降り下さい」
のアナウンスが流れてきた。